日頃、どのような手順で髪を洗っているだろうか。多くの人は「丁寧に洗っている」と感じているかもしれない。しかし、ヘアケアの専門分野では、洗い方によって髪や頭皮への負担が大きく変わる可能性があると指摘されている。
特に多く見られるのが、力を入れて頭皮をこする「ゴシゴシ洗い」だ。汚れをしっかり落とそうとするあまり、指先で強くこすってしまう人は少なくない。しかしシャンプーには洗浄成分が含まれており、泡を頭皮に広げるだけでも汚れを浮かせやすいとされている。強い摩擦は、かえって髪や頭皮に負担をかける可能性があるという。
また、髪は濡れている状態ではとてもデリケートになる。濡れた髪同士を強くこすり合わせると、表面を守るキューティクルが乱れやすくなり、パサつきやダメージの原因につながることもある。
では、どのような方法で洗うのがよいのだろうか。基本となるポイントは「準備」「泡立て」「すすぎ」の3つの工程を丁寧に行うことだ。
洗う前のブラッシングがポイント
シャンプー前にブラッシングを行うことで、髪の絡まりを整え、頭皮の血流を促す効果が期待できる。ブラシの先が頭皮に軽く触れる程度に、やさしく動かすのがコツだ。
特に側頭部から後頭部にかけては血管が集まりやすい部分とされているため、このあたりからブラッシングを始めると頭皮全体をほぐしやすくなる。その後、頭頂部を含めてさまざまな方向からブラシを通すことで、汚れが浮きやすい状態を作ることができる。
シャンプー前の「予洗い」が重要
意外と見落とされがちなのが、シャンプー前のすすぎだ。髪と頭皮をぬるま湯でしっかり洗い流すことで、表面の汚れを落としやすくなり、シャンプーの泡立ちも良くなる。
時間の目安としては、少なくとも1〜2分ほどかけて洗い流すのが望ましいとされる。指で強くこする必要はなく、髪に指を通す程度で十分だ。
泡で包み込むように洗う
シャンプーを使う際は、まず手のひらで軽く広げてから髪につける。側頭部や後頭部など髪の量が多い部分から泡立てると、全体に泡を行き渡らせやすい。
泡が立ったら頭頂部に広げ、指の腹で頭皮を動かすようにやさしくマッサージする。ポイントは「こする」のではなく、「頭皮を動かす」イメージで洗うことだ。
この工程を1〜2分ほど行い、頭皮全体に泡が行き渡るように整える。
すすぎはシャンプー以上に丁寧に
洗い終わったあとは、十分なすすぎが欠かせない。シャンプーよりも長めの時間をかけて泡を流すことで、洗浄成分が残りにくくなる。
シャワーは一方向だけでなく、後頭部や額側など複数の角度から当てるのがポイントだ。特に耳の後ろや襟足は泡が残りやすい部分とされているため、意識して洗い流すとよい。
トリートメントは毛先中心に
トリートメントやコンディショナーは、髪の中間から毛先を中心に使うのが基本とされている。頭皮につけすぎると、べたつきの原因になる場合もあるため注意が必要だ。
適量を手のひらに広げ、髪を軽く握るようになじませることで、均一に行き渡りやすくなる。
シャンプーの頻度も見直しを
髪を清潔に保つことは大切だが、洗いすぎも頭皮環境に影響する可能性があるといわれている。生活スタイルや髪質によって個人差はあるものの、1日おきの洗髪がちょうどよいと感じる人も多い。
シャンプーをしない日は、ブラッシングだけで整えたり、お湯で軽く流すなどの方法を取り入れる人もいる。
普段は何気なく行っているシャンプーだが、方法を少し見直すだけで髪や頭皮の印象が変わることもある。毎日の習慣だからこそ、丁寧なケアを意識してみることが大切だと言えそうだ。
